映画とおしゃべりの会 「長いお別れ」開催報告

こんにちは、引き継ぎノート部・部長のゆみです。

2021年5月29日 オンラインにて引き継ぎノート部初の映画とおしゃべりの会『長いお別れ』を開催いたしました。当日は、映画を題材に、印象的なシーンを取り上げながら参加してくださった8名の皆さんとお話ししました。

~今回とりあげた映画「長いお別れ」のご紹介~

中野量太監督が、認知症を患う父とその家族を描いた中島京子の小説「長いお別れ」を映画化した作品です。

父・昇平の70歳の誕生日に久しぶりに集まった娘たちは、厳格な父が認知症になったという事実を告げられる。日に日に記憶を失い、父でも夫でもなくなっていく父の様子に戸惑いながらも、そんな昇平と向き合うことで各々が自分自身を見つめなおしていく物語でした(2019年製作)

~取り上げたシーン~

①父昇平の居場所がわからなくなってしまったシーン

「自分の親がもし認知症になったら、どこに行っていると思う?」というテーマでzoomのチャット機能を使ってお話ししました。

以前住んでいた社宅、父と母が出会った場所、スーパーマーケット、犬の散歩コースなどなど。普段なかなか考えない、親の性格や気持ち、体力、大切にしていることを想像する、いい機会になりました。

わたしは、このイベントに先んじて、母親自身にどう思うか聞いてみたところ、「子育てしてた時に住んでいた家」と教えてもらいました。母にとって子育てしていた時間は幸せだったんだなぁということがわかってなんだかうれしかったです。

②登場人物の家族全員がとんがり帽子をかぶって誕生日会をしているシーン

「我が家ならではのルール」というテーマで3つのグループに分かれてお話ししました。

・誕生日のときのケーキはお父さんがいちごのショートケーキだと決まっているのに必ずじゃんけんする。

・お正月に食べるもの、お節料理の他に、子供が好きな揚げ物盛り合わせ重が用意される。

・家族が出かけるときには必ず玄関で見送る            

・・・などなど。家族に会いたくなってしまうような楽しいお話がたくさんでました。

③父昇平が倒れ、母、長女、次女が人工呼吸器をつけるかどうかという決断を迫られるシーン

「もしも自分の親が同じ状況になったらどうするか?親と話し合ったことはあるか?」というテーマでグループに分かれてお話ししました。

 なかには親としっかりお話をしているという方もいらっしゃいましたが、シビアな話題だけになかなか想像できないし、親と話しにくいという方が多かったです。実際に経験された方が、そのときの状況、感情を語ってくださったことでいざというときの判断の難しさを改めて感じました。

最後には、この映画について、この登場人物が好き!このセリフが好き!と盛り上がり、2時間があっという間に経ってしまいました。なかなか親しい友人にも話せない、親の老いについて、たのしくお話しでできる機会になったかなと思います。

次回の「映画とおしゃべりの会」は「東京タワー オカンとボクと、時々オトン」を取り上げます♪ ぜひぜひご参加くださいませ。